従事している仕事の経験が長いからプロと言うのは早合点

「業種」と「職種」は異なる。

「転職」は、それまで従事していた「業種」は変わらず、勤める会社が変わる場合もあれば、「業種」が変わる場合もある。

「職種」は、それまで従事していた「業種」問わず、平たく言うと、何の「部署」にいたかという事で、「転職」しても「職種」が変わらないことが多い。

この「職種」と「業種」のいずれにしても、社会人として働き始めてから今に至るまで、ずっと同じで「転職」もしていないという人は稀ではない。

従来は終身雇用と言われる日本式経営がスタンダードだったが、最近でこそ、「転職」する事は容易になり、またポジティブな事として捉えられる傾向になった。

さて、本題。

業歴○年、経験○年と、その「職種」や「業種」に長期間従事している事を、その人の能力目安として捉える事があるが、注意しなければいけないのは、“長年やっている”=その「職種」や「業種」の“プロ”と認識することである。

時間や年数と言う「量」に比例して身につくことがあるのは否定しない。しかし、誰もが同一の「職種」や「業種」に従事したからと言って、同一の能力になるとは限らないからである。

“プロ”という定義は調べても一つではないし、明確ではない。

私が考えるプロとは、先ず「卓越した知識(ナレッジ)・技術(スキル)」を身につけている事、そして「卓越した自己制御能力」を身につけている事、その上で、「与えられる役割に対して然るべき結果を出せる」人を指す。

よって、先述通り、「長く経験しているから」はプロであるかどうかに無関係なのである。

早合点しがちなのは、異なる「業種」や「職種」の人を見て、その人が自分に無い知識や技術を身につけていることを“プロ”という事。

繰り返すが、時間や年数は参考程度でしかなく、それを鵜呑みにして人物判断するのは早合点である。

逆にいうと、時間や年数に比例しないのであるから、短期間でもプロになるという事は可能であると言える。



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