どのレベルの店長があなたの言う店長?

「店長によって店の売上は簡単に上がりも下がりもする」と言う言葉を耳にしたことはあるだろうか?

これは事実で、全く同感である。

 

では、この言葉を分解して理解すると、店長の役割が見えてくる。

端的に言うと、「まわす」だけの店長か、「売上や利益を上げる」店長か、の違いである。

 

前者はシフトを組み、商材を発注し、注文が入れば商品をつくり、そして商品を出し下げし、会計してお見送りする。これらの一連のオペレーションを滞りなく、円滑に行う事。

後者は前者に加え、売上=客数×客単価として捉えて、両者またはどちらか一方を上げるための策を“営業外”で考え、そして“営業中”に実行する。

 

組織や会社のレベル感は店長を見ればよくわかる。

店長はおろか、本部員と言われる統括者やSVでさえ、前者能力しかない組織や会社も実在する。

たちが悪いのは、その本部員が前者と後者の間の中途半端な知識しか無い場合、利益を上げるために現場の負荷が掛かることを要求する策のみを講じ実行し、売上を上げる為に安易に値引き・割引のクーポン配布の目先の付け焼刃施策を連発させる。

百歩譲って、店長がこのレベル感であっても仕方がない。しかし、本部員がこの程度であれば、たかが知れている。逆を言うと、本部員と言うならば、後者の様々な具体的方法論を熟知し、失敗も成功も豊富に経験しているべきであろう。

 

前者能力を以て店長と定義するなら、それはそれで良く、それ以上の事を本部員が賄えばいい。後者能力を以て店長とするなら、それ相当の時間を掛けて教え、実行させ、検証させの所謂、“PDCA”サイクルを繰り返す事。

最悪な組織・会社は、店長に前者以上の能力を当然的に求めるも、後者能力の育成環境や機会を与えず、「自分で勉強しろ!」と上司らしいもっともな言葉で、自分の勉強不足や無知を隠ぺいする本部員が存在する。



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