安請け合いの兄貴肌は無用の存在

中間管理職は社長と社員の板挟み。

下から不平不満や愚痴を聞き、上からは指示命令や怒りを受ける。

これらを聞くのが中間管理職の仕事の一つと言えば一つだが、聞いて宥め透かして終わっていては事態は一向に改善せず、両社から反発や怒りを買って自らの立場が悪くなるだけである。

しかも、下に対して“兄貴肌”や“上司面”して対処しているなら、最悪である。

何故なら、下は現状を改善要求しており、改善された「結果」を求めているのであって、不平不満や愚痴を「聞いてもらう」事を望んでいる訳では決してない。

 

自らの立場の誇示と保身の為だけの“兄貴肌”や“上司面”対処は「言葉」で示すのではなく、自らの「行動」で示すのである。

具体的には、下からの不平不満や愚痴の“根本的原因”を探り出し、それを“解決する為の方法論”を考え出す。方法論が自分の能力で至らなければ、専門家や士業に知恵を借りればいい。借りるにしても丸投げにならないよう、これを機に基礎知識を身に着けるべく勉強すべきであろう。さもないと、上からも下からも必要とされるのは専門家か士業となり、あなたではなくなってしまう。

そして専門家や士業から示された解決案を社長と社員両方の目線で捉え、両者にとって意味のあるものかどうかを考えねばならない。その上で、上である経営者や社長に示し“判断”してもらう。

判断してもらうにも、1案だけを示すのではなく、2~3案用意し、この案の長所短所、この案の長所短所等、それぞれの違いを明確にし、上がいい意味で“悩む”材料を示すことが必要である。

 

誤解している中間管理職はこれが社長の仕事と思っている事が多い。

もし、あなたが役員なら、これらは確実にあなたの仕事である。もし、部長と言うなら、本来的には役員の仕事であるが、役員が役割を果たさず、下が疲弊しやる気を失っているのであれば、あなたがやるべきだろう。

言い方を変えると、会社の規則やルールが未整備の為に生じる事項は役員=経営者なのだから、それらを対処する必要がある。規則やルールが存在する事項とは別の問題課題であれば、あなた自身が解決すべく自学自習し、下に“教える”必要がある。

 

ハイハイと聞いて言って“言葉”だけで「対処」するだけの兄貴肌や上司面は無用である。必要なのは“行動”し「解決する」兄貴や上司である。



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