幹部が代替案を示せないのは社長が原因

「ダメだ」、「良くない」、「違う」等々、誰かの意見に対して否定する事は容易である。

しかし、「代替案」ナシに否定だけする事は幹部として慎むべきであると認識しているだけに否定すること自体が憚られる。

 

代替案が出せないのは何故だろうか?

意見者よりも知識や情報が不足しているからなのか?思考力が不足しているからなのか?当事者意識が無いからなのか?

 

中小企業で生じがちなのは会議における社長のワンマンショー。

幹部は遠慮があって言わないと言うよりも、社長よりも先述通り、知識や情報が大きく欠落又は不足している事に加えて思考していない事から、幹部は代替案はおろか、反論も出来ず何も言わない言えない。しかし、感覚的に“否定”を感じる。

逆に言うと、社長は幹部が不出来だと嘆くのではなく、社長が経験した事や持っている人脈等から見聞きした同一の知識や情報を幹部は持っていない、という前提違いを強く認識すべきである。

それを、「勉強しろ!」と切って捨てるのは酷で、むしろ、幹部にそういった経験をさせていない自分自身を省みるべきである。

 

社長は常に会社を良くしようと考えているので行動的で経費面でも自由がきくのであちこち行って色々な人と積極的に会い、色々な物を見て知る。それが有意義で価値があると気付くので更に拍車がかかる。そして新たに得たことを基に色々考えはじめる。

一方、幹部は大抵“守り”と言うべく、社内を見ていて行動範囲も接触人物も狭くなりがちである。聞くことは部下の愚痴や不平不満、そして様々なトラブルや問題。考える事の殆ど多くは現実の

これが中小企業に起きる社長と幹部の大きなかい離の原因である。

 

「幹部なんだから、自覚して自分からもっと勉強しろ!」と怒っても仕方がない。

幹部を教育するのも社長の重要な役割の一つなので、言い換えれば、役割を放棄して相手に押し付けて怒っている状態。

部下が勝手に望むように育つ事など無い、と思って自ら育てる他ない。

 

行動的な社長になればなるほど、この状態に陥る。

運よく優れたNo.2に出会えたら、会社は発展間違いなしであるが、それは宝くじの一等当選よりも確率が低い事。

 



コメントを残す